インタビューinterview

【沖縄テクノス】若い世代に伝えたい。仕事も移住も前向きに「やってみる」ことで開けるキャリア

テクノスジャパン(東京一部上場)の子会社で、ニアショア、業務系基幹システム、ソフトウエア、情報セキュリティなどの開発業務を手がける沖縄テクノス株式会社(開発センター=うるま市)。特に、沖縄では数少ないERP(※1)システムの開発に長けているのが特徴です。そこに2018年春、東京で長く経験を積んだ2人のエンジニアが入社しました。ダイビング好きが高じてIターンした女性と、家族思いのUターン男性。それぞれにUIターンの経緯や、仕事や生活の変化を尋ねました。

 

※1 ERP
総務や会計、人事、生産、販売など企業の基幹情報を統合的かつリアルタイムに処理し、効率的な経営スタイルを実現するためのシステムツール。

 

 

吉田伊津子(プロジェクトマネージャー)*写真左

広島県出身。広島の大学を卒業後、東京に本社のあるソフトウエア開発会社に技術者として新卒入社。健康保険組合および共済組合、金融機関向けのシステム開発に従事し、その後はプロジェクト管理や要件定義、基本設計を担当。2018年2月に沖縄にIターン、沖縄テクノスに入社。48歳。

 

天久靖規(システムエンジニア)*写真右

沖縄県那覇市出身。東京の大学を卒業後、都内の中堅システムインテグレーターに技術者として新卒入社。1度の転職を挟み、約15年間、システムエンジニアとして主に金融分野を担当。2018年4月、当時暮らしていた埼玉県からUターン、沖縄テクノスに入社。38歳。

UIターンした経緯

沖縄にUIターンした理由を教えてください。

吉田:
なんといっても、沖縄の海でダイビングをしたかったからです。東京で働いていた頃から毎月のように沖縄に来て海に潜っていたのですが、いっそのこと沖縄に住んだら、好きなだけダイビングが楽しめる。そんな生活を送ってみたかったんです。

それまでは東京のソフトウエア開発会社で、健康保険組合および共済組合、住宅ローンなどの金融機関向けのシステム開発に従事し、その後退職するまでの15年ほどは主にプロジェクト管理や要件定義、基本設計を担当していました。

なぜこのタイミングでIターンしたかというと、実は同じくダイビングが趣味のパートナーが先に沖縄に移住したんです。当時私は大きなプロジェクトに関わっていたので、その区切りをつけた後に、彼から2年ほど遅れてようやく2018年2月にIターンすることができました。

天久:
沖縄出身の私は長男で、両親が歳を重ねてきたこともあり、そろそろ実家に帰ろうと考えたのが理由ですね。

小さい頃から漠然と東京に出てみたい思いがあり、高校卒業後は東京の大学に行かせてもらいました。大学では情報系の勉強をしていたので、必然的に就職も選択肢の多い東京に決め、中堅、小規模のシステムインテグレーター2社で約15年間、システムエンジニアとして金融をメインに開発の仕事をしていました。

ただ、両親のことや、私自身も東京へ出てから20年近く経ち、30歳を過ぎて将来のことを改めて考えるようになったんです。両親に安心して暮らしてほしい。そんな思いから、「そろそろかな」と帰ってくることにしました。

転職で意識したことや、沖縄テクノスを選んだ理由を聞かせてください。

吉田:
東京で開催された「ITキャリア沖縄」の転職イベントに参加し、いくつか候補になるような会社があったんですが、沖縄テクノスを選んだのは「歴史」と「熱心さ」に惹かれたからです。

変化の波が激しいIT業界で、沖縄の地に根を下ろし、10年以上の歴史を刻んでいます。とても信頼できました。それと、一番熱心に「来てください」と誘っていただいたのも、沖縄テクノスです。それも心強かったですね。

社員は20〜30代が中心で若く、会社としてもまだ発展途中なので、社員の育成という面でも、これまでの経験を生かして会社の成長に貢献できそう。そんな思いがありました。

天久:
次の仕事を探すうえでは、年齢的にも新しい分野や開発言語にチャレンジできる最後のチャンスだと考えていました。

私はこれまで、一貫して汎用系の開発業務、プログラミング言語でいうと「COBOL(コボル)」を扱ってきました。ただ、転職活動をしていた当時、沖縄にはWEB系やオープン系のIT企業が多い印象があり、そうした会社だと少し敷居が高いと感じていました。

そんなときに出会ったのが、沖縄テクノスです。ERPシステムの開発に強く、沖縄では数少ないSAP(※2)の開発をメインに手がけています。そして、このERPの開発に必要なプログラミング言語「ABAP(アバップ)」を扱っています。ABAPはCOBOLと似ている面があるので、ここでなら今までの経験を生かしながら、新しい領域に携わることができる。そう思ったんです。

※2 SAP
ERPツールの中でもっとも世界に浸透しているパッケージソフト。

現在の仕事と会社

今、どんな仕事を担当しているのでしょうか。

天久:
SAP開発に関して、東京や大阪など内地のクライアントからの開発依頼を、詳細設計の作成からテスト仕様書の作成、さらにはソースコードを修正して単体テストを実行する。こうした一連の作業をメインに担当しています。

先ほど説明したように、沖縄では珍しいSAP開発や、コストパフォーマンスに優れたニアショア開発など、入社前に思い描いていた新しい分野での仕事に挑戦しているところです。

吉田:
私は、生産管理システムの基本設計を担当しています。例えば、東京のシステムインテグレーターがシステムをクライアントに導入する際に、最初の要件定義からお手伝いさせてもらう案件があります。このときは、東京に出張しながら約3カ月かけて客先と一緒に要件定義を行い、基本設計の工程から沖縄に持ち帰り、その後はWEB会議を繰り返すなどして進めました。

上流工程から関わる案件は決して多いわけではありませんが、東京に常駐する営業部門と連携しながら、要件定義は東京などの現場でみっちり行い、詳細設計は沖縄でコストをかけずに開発する。そういう部分をこれから武器にしたいですね。

仕事への姿勢や職場環境について、前職との違いはありますか。

吉田:
職場は、とても働きやすいですよ。近くに海など自然がたくさんありますし、リフレッシュしやすい環境にあります。それと、人が素直な印象もありますね。社員は物事を素直に捉えるので、あまり腹を立てたりすることもなく、気持ちよく仕事ができています。そのせいか、東京で働いていたときよりも、会社の人たちとのつながりが強くなった気がします。

一方で、東京では大企業に勤めていたこともあり、ここでは組織体制の面ではまだ不十分に感じることもありますね。例えば、OJT(従業員教育)です。その方法やフォロー体制が今はまだ足りていない印象があります。東京のやり方がすべて正しいわけではありませんが、見習うべきところは社員に積極的に伝えていきたいですね。

天久:
東京で勤めていた頃は、客先への常駐が基本だったので、現場によっては開発作業が押し迫ってピリピリした空気の中で仕事をすることもありました。ただ、ここではメンバーと仲良く仕事に臨めています。若い社員が多く、溌剌としているので社内はいい雰囲気ですよ。全社員で40人ほどと大きい組織ではない分、一人ひとりの結びつきが強い印象もあります。

沖縄には、沖縄県民のやさしさや面倒見のよさを表す「いちゃりばちょーでー」という方言があります。一度会えば、兄弟のように仲良くなる。そんな意味合いです。そういう文化が根付く中で、心地よく仕事ができています。

生活面での変化

プライベートはどんな風に過ごしていますか。

吉田:
念願が叶い、今は毎週末ダイビングを満喫しています。東京に住んでいた頃は、例えば伊豆(静岡)まで車で3〜4時間かけて行っていたことを思うと、今は自宅から近いダイビングスポットまで車で15分です。しかも、毎週通っていると、水温や潮、生物などの海中の変化を感じ取ることができます。そういう季節の変化を味わえるのも嬉しいですね。

以前から、もうかれこれ20年近く沖縄にはダイビングで通っていたので、特に生活面での不安はありませんでした。Iターンしてからは、買い物では送料はやや高いですが、通販でアマゾンを多用するようになりました。実際に住んでみて、不便に感じるようなことはありませんね。

天久:
久しぶりに沖縄に帰ってきて感じるのは、子供の頃と比べて都会になったことです。でも一方で、やはりやさしい人柄や、ゆったり流れる時間など、沖縄らしい部分は健在ですね。

娯楽は東京に比べて少ないですが、それがちょうどいいですね。必要以上にお金を使わずに済みますし。ですから、休日は家でのんびりすることが増えましたね。ただ、居心地がいい分、外出する機会が減り、車通勤になったので歩く回数も減り、体重が増えてしまいました。趣味のランニングをしているんですが、どうやらカロリー消費が追い付かない状況のようです。

ランニングは以前から東京都心をよく走ったり、各地の大会にも定期的に出ていました。先日は、那覇マラソンに出走したんですよ。なんとか体型を維持しないと。そんな風に思っています。

今後の展望と、UIターン者へのメッセージ

どんなキャリアプランを考えていますか。

吉田:
東京で長くキャリアを積み、大きなプロジェクトにも関わってきた経験や知識を、若い世代にどんどん伝えていきたいですね。

開発のスキルや品質を追求する姿勢、それにニアショア開発だけでなく、「こんなチャレンジングな仕事もある」といったように、開発の醍醐味や可能性を具体的に示して、後輩たちの仕事の幅を広げる。そんなお手伝いができたらと思っています。

天久:
私もこれまでの経験を生かして、若手が楽しく働けるように、そして優秀なエンジニアに導けるようにしたいですね。自分自身も、沖縄テクノスに入って新しい開発にチャレンジさせてもらっているので、そのスキルを磨いていきたいと思っています。

UIターンを検討している人へのアドバイスをお願いします。

天久:
沖縄には、東京や大阪にあるようなレベルの大企業はありませんが、ITに関する仕事は予想以上にたくさんあります。もし都会に疲れたり飽きたりしたら、沖縄のゆったりとした雰囲気で働くことを考えるのも、人生のいい選択肢だと思いますよ。

それと、引っ越しするなら繁忙期の3月は避けることをオススメします。私はちょうど3月に引っ越したんですが、昨今の運送業界の人手不足もあってか、引っ越し代がとてもかかりました。年度またぎの引っ越しの場合は、かなり早めに計画を立てた方がいいでしょう。

吉田:
私のようなIターンの場合は、移住を決める前に1週間とか少し長めの期間、コンドミニアム(リビングやキッチン付きの宿泊施設)などで現地の暮らしを疑似体験してみてはどうでしょうか。Iターン後のギャップが少なく感じるはずです。

仕事の面では、それまでの常識が通じないこともあるので、広い心で対処することが必要です。同時に、「やりたいこと」や「できること」とは違う仕事に直面するケースもあるでしょう。そのときに「できない」と背を向けるのではなく、「やってみよう」と前向きに、何事も楽しむ気持ちとチャレンジ精神をもって働けると、仕事の間口が広がって結果的に成長できると思うんです。何より、多少ブルーな気持ちになる日があっても、きれいな海を見ながら通勤していると、自然と元気になれますよ。


●【NEWS】移住イベント@渋谷に、沖縄テクノスが出展します!イベントの詳細はこちらにてご確認ください。

 

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